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GE Aerospace

分析レポート
作成日 2026-08-15
分析時株価
$368
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📅 本レポートは 2026-08-15 時点の分析です。株価・数値はその時点のもので、最新の状況とは異なる場合があります。最新の株価・開示は各自でご確認ください。
株おじ
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Kabuly 案内役

この銘柄、まずは"分析"からいっしょに見ていきましょう。

事業と業績までを無料で公開しています。バリュエーションと"結論"パートは、筆者の個人用メモとして非公開にしています。

1. エグゼクティブサマリー

GE Aerospace(NYSE: GE)は、2024年に旧General Electric(GE Vernova=GEV、GE HealthCare=GEHC を分社)から誕生した、世界最大級の民間・軍用航空機エンジンメーカーである。狭胴機向け LEAP エンジン(CFM International=Safran との折半 JV)と広胴機向け GE9X/GEnx を主力とし、収益の中核は「エンジン販売」ではなく「就航後30年以上続くアフターマーケット(整備・部品)」にある。SEC EDGAR ベースの確定財務では、FY2025 通期売上 $45,855M・純利益 $8,704M・希薄化EPS $8.14 と、分社化後の身軽な事業構造のもとで高い収益性を実現している。

ファンダメンタルズは極めて良好である。総受注残高(バックログ)は約 $210B に達し、うちコミルシャル・サービス(民間アフターマーケット)だけで約 $170B。第3四半期のスペアパーツ売上に対する可視性は95%と高く、収益の予見性は同業の中でも突出する。LEAP のデリバリーは上期に前年比+41%、スペアパーツ売上は+25%超、FCF は+43%と、いずれも二桁成長を続けている。CFM の設置ベース(フリート)が拡大するほど、将来の高マージンな整備需要が積み上がる「インストールドベース × アフターマーケット」の複利モデルが機能している点が最大の投資妙味である。

一方で、株価は既にこの優位性を相当程度織り込んでいる。決算は増収増益・ガイダンス上方修正という文句なしの内容だったにもかかわらず株価が約5%下落したのは、この高バリュエーションゆえに「良い決算では不十分」という市場の要求水準の高さを示す。

2. 事業構造と競争優位(Moat / SWOT)

事業構造

GE Aerospace の収益は大きく2つのセグメントに分かれる。

  • Commercial Engines & Services(CES): 民間航空機エンジンと、その就航後の整備・部品供給。売上・利益の中核。LEAP(A320neo / 737 MAX 向け)、GEnx(787 / 747-8)、GE9X(777X)が主力。
  • Defense & Propulsion Technologies(DPT): 軍用エンジン(F110、T700 等)、次世代推進技術、ハイブリッド電化・RISE 等の先進開発。

収益構造の本質は「装置売り切り」ではなく「就航後30年以上のアフターマーケット年金」である。新造エンジンはしばしば低マージンないし逆ザヤで販売され、その後の数十年にわたる高マージンな整備・スペアパーツで回収する。したがって、足元で設置ベース(特に LEAP と GE9X)が急拡大していることは、短期的にはミックス悪化で営業利益率を圧迫する(Q2 セグメント営業利益率は前年比 -160bp の 27.3%)が、中期的には巨大なアフターマーケット収益の源泉となる。

競争優位(Moat)

  1. 設置ベースの規模と参入障壁: CFM/GE は世界の狭胴機エンジンで圧倒的シェアを持ち、就航機数(インストールドベース)が競合を凌駕する。整備・部品は認証・安全規制・データ蓄積が壁となり、極めて剥がれにくい。
  2. アフターマーケットの高可視性: サービスバックログ約 $170B、四半期スペアパーツの可視性95%という予見性は、シクリカルな航空機産業の中で異例の安定収益を生む。
  3. 技術・認証障壁: 新規参入には数十年の開発・認証実績が必要で、事実上 GE・RTX(P&W)・Safran/Rolls-Royce の寡占。

SWOT

  • Weaknesses(弱み): 新造エンジン増産に伴う短期的なマージン希薄化、サプライチェーン制約、LEAP サービスは2028年まで CES 平均マージン未達(黒字化途上)。
  • Opportunities(機会): 世界的な航空需要回復・機材更新サイクル、ワイドボディ(GE9X/777X)の量産立ち上がり、RISE/ハイブリッド電化による次世代優位。
  • Threats(脅威): 民間航空需要のシクリカル反転、金利・マクロ後退、地政学・関税、OEM(Boeing/Airbus)の生産遅延、高バリュエーションの巻き戻しリスク。

3. 直近業績とファンダメンタルズ

EDGAR 確定財務(XBRL 一次データ・締め日基準)

期(締め日)売上純利益希薄化EPS
2026-06-30(10-Q, 直近Q)$13,349M$2,370M$2.26
2026-03-31(10-Q)$12,392M$1,904M$1.81
2025-09-30(10-Q)$12,181M$2,157M$2.02
2025-06-30(10-Q)$11,023M$2,028M$1.89
FY2025(〜2025-12-31, 10-K)$45,855M$8,704M$8.14
FY2024(〜2024-12-31, 10-K)$38,702M$6,556M$5.99
FY2023(〜2023-12-31, 10-K)$35,348M$9,482M$8.36

※ FY2023 の純利益・EPS は分社化前の連続性の影響(分離事業・一時項目)を含むため、成長率評価は FY2024→FY2025 の連続性ある年をベースに見るのが妥当。FY2024→FY2025 で売上 +18.5%、純利益 +32.8%、EPS +35.9% と加速している。

直近四半期のハイライト(会社発表・調整後ベース)

  • 調整後EPS $2.02(コンセンサス $1.86 を8.6%上回る、前年比+22%)
  • 調整後売上 $12.63B(前年比+24%)
  • 総受注 $16.5B(+17%)、FCF $3.0B(+43%)
  • セグメント営業利益 $2.66B(+20%)、営業利益率 27.3%(設置ベース増・GE9X・投資で -160bp)
  • スペアパーツ売上 +25%超、LEAP デリバリー上期 +41%

FY2026 上方修正ガイダンス(会社)

指標修正後修正前
営業利益$10.55B〜$10.75B$9.85B〜$10.25B
FCF$8.9B〜$9.2B(引き上げ)
売上成長high teens(高い10%台)low-double-digit

財務体質・資本還元

  • 総資産 $127,672M、株主資本 $17,640M(2026-06-30)。分社化により身軽になった一方、株主資本は自社株買いで薄い(ROE 換算では高水準)。
  • 資本還元は 2024-2026 で約 $24B(前計画比+20%)。FY2025 は自社株買い $7.6B・配当 $1.45B。2026年2月に配当を+30.6%($0.36/四半期)増配。2025年12月承認の $20B 新規自社株買い枠。FCF の70%以上を継続還元する方針。
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バリュエーション・投資判断・目標株価(非公開)

3アプローチのバリュエーション、結論(BUY/HOLD/SELL)、12ヶ月目標株価レンジ、エントリー/エグジット戦略・トリガーは、筆者の個人用メモとして非公開にしています。

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